これから就職・転職の面接を控えている人に確認します。「あなたの“強み”は何ですか?」

就職・転職

あなたの強みは何ですか!?

突然ですが、
「あなたの強みは何ですか?」

これは、新卒で就職する際や、転職する時に面接で答えられなければいけない質問です。
私は、国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得し、主に職場での従業員に対するキャリア相談や私の施設に実習に来ている学生への就職相談として、この資格を活用しています。特に、学生にとっては、自分の強みを理解している人は少ないですね。

自分の強みを自覚するためには、過去の自分と向き合う必要があります。ここでは、自分の強みを見出すヒントを、私の例と共に解説していきたいと思います。

就職する上で必要な「強み」とは何か?

私は、プロフィールを見てもらえばわかりますが、フラフラした仕事人生を送ってきました。このような人生、これから理学療法士になろうと考える学生には、決して真似してほしくないです(笑)!

ただ、これが今の私の「強み」になっています。
この一見フラフラした人生経験こそが、今の私の価値だと考えています。これだけの経験をしている理学療法士がどれだけいるでしょうか?世の中には、専門性を深めたスペシャリストとして働いている人もいれば、広範囲の知識や経験を持つジェネラリストとして働いている私のような人もいます。どちらが良いかは人それぞれの価値観にもよりますが、少なくとも、今の私はジェネラリストの理学療法士として働いています。

ここ数年は介護保険施設で働いてきたことにより高齢者領域が私の専門分野ですが、理学療法士としてどこでも働ける自信はあります。

しかし、これから就職の面接を受ける学生にとって、自分の「強み」を見つけることは、本当に難しい作業です。そんな時は、自分以外の第三者に意見を求めることです。

キャリアコンサルタントとして、私なら小学生から現在に至るまで、頑張ったこと良くも悪くも印象に残っていることを掘り下げて聞いていきます。誰であれ、無駄な人生はありません。自分では気づけなくても、自分を良く知る他者であれば、自分の強みを気づかせてくれるはずです。

意見を求めるのは友達でも、学校の先生でも、親でも、真剣に話を聞いてくれる人であれば誰でも良いです。主観ではなく、客観的な自分を教えてくれると思いますよ。

就職面接では、何を聞かれるのか?

私は、今の職場では事務長として働いています。その仕事の1つに、面接対応があります。
面接官として求職者を面接する上で意識していることは、求職者が私の職場に適合(マッチング)するのかです。具体的には、この人が入ることで今の職場に良い刺激を与えてくれるのだろうか?また、この人が入ることで今の職員とトラブルを起こさないだろうか?を考えながら面接しています。

しかし、新卒採用において名のある病院などに就職したい場合、多くのライバル達に勝つためには、
「私は、貴院に貢献できます。」と、断言できるかどうかで決まると思います。貢献とは、簡単に言えば、利益をもたらすことができるか、です。

そして、貢献できることを証明するためには、以下の2つをしっかり言えるようになる必要があります。すなわち、以下の通りです。

  1. なぜ、あなたはここに入りたいのか?
    →数ある病院・施設の中で、他でもない、うちに入りたい理由を明確に説明できるか?
  2. 私の経験は、ここにこんな利益をもたらします。
    →過去の経験から自分の強みが何で、それが病院・施設にこんな利益をもたらせることを説明できるか?

1.なぜ、あなたはここに入りたいのか?とは、志望動機です。
病院、施設は、たくさんあります。その中で、なぜ、あなたはここに就職したいのかを、具体的に、明確に説明することが必要です。もしそれができなければ、面接での印象は薄くなり、落ちる可能性が高くなります。

過去の経験から、自分や身近な人が入りたい病院・施設に通っていれば、それが使えますし、そこにモデルとなる人がいれば、それも使えます。自分の身近な人から聞いた情報も使えます。

仮に、全く関係のない就職先でも、いわゆる企業研究を行うことで、志望動機は作れます。そこの病院が何を目指しているのか、どのような取り組みを行っているのか、などをホームページからでも良いので隅から隅まで調べて下さい。そして、施設見学を通してリアルな姿を見て、質問して、自分の方向性とマッチングしている部分を探すのです。

2.私の経験は、ここにこんな利益をもたらしますとは、自己PRです。
病院などの就職先は、採用して利益を生んでくれる理学療法士を募集しています。したがって、自分にしかない能力、すなわち「強み」を、自信を持って言える学生は強いです。そして、その能力とは、自分の過去の経験に裏打ちされた、自分にしかない能力でなければいけません。

例えば、部活動の部長としてリーダーシップを発揮し部員を導いたとか、ボランティアを通して初対面の人と連携しながら行動したとか・・・過去の経験を棚おろしして、自分の能力に向き合ってみて下さい。

たまに、自分の過去の経験を振り返った時、「何もない」と言ってくる学生がいます。しかし、例えば、アルバイトのリーダーをやっていた、サークルで様々なイベントを企画し取りまとめをしていたなど、真剣に探せば何かがあるものです。自己PRのネタがない学生はいないと思います。

面接官の「最後に質問はありますか?」が意味することは?

就職面接では、志望動機自己PRの2つが言えてはじめて、「私は、貴院に貢献できます」と言うことができます。これは、裏を返せば、「私を採用しなければ、あなたのところは必ず損をします」と言っているようなものです。それだけの自信を持つことが重要だと思います。

だから、まず、以下の2つを明確にして下さい。

  1. 自分の目指す理学療法士像を具体的に作ること。
  2. 過去の経験に裏打ちされた自身の能力(強み)を見つけること。

この2つを通して志望動機自己PRが明確になるので、面接としては2/3クリアです。残りの1/3は、面接官とのコミュニケーション能力が問われると思います。準備していない質問でも的確に受け答えできるか・・・このコミュニケーション能力こそ、組織で働くためには必須な能力であり、重要な力です。この部分に関しては、短期間で身に付くものではありません。日頃から他者とコミュニケーションを取っているかにかかってきます。

基本的なことですが、以下のようなポイントが重要となります。

  • 相手の目を見て話ができるか?
  • あいづちをしながら、相手の話が聞けるか?
  • 相手に聞こえる声の大きさか?

目を見て話せない人は信用できません。あいづちがないと話を聞いているのかいないのかがわかりません。声が小さいと相手に言いたいことが伝わりません。特に、語尾が小さいと自信がないと思われてしまいます。このような基本的なコミュニケーション能力は日頃から意識して使っていないと、緊張が高まる面接ではうまく力を発揮できないと思います。学校、アルバイト、サークル、ボランティアなど、日頃の人間関係が面接対策でもあるのです。

そして、面接では「最後に質問がありますか?」と言うお決まりの文句があります。当然、「ありません」などと答えるならば、それはアウトです。この質問の意図は、就職したい病院等に興味・関心を持っているか、を確認するためのものだからです。だから、「ありません」などと答えるならば、興味・関心がないです、と言っているようなものなのです。

ただ、この問いは、意外に難しいですよね。だから、単純にそこに就職した自分を想像した上で浮かんでくることを質問したら良いと思います。例えば、「貴院は地域住民に向けた体操教室を行っており、私もそこに参加しそのお手伝いをしたいと考えているのですが、(面接官)さんは体操教室で心掛けていることは何ですか?」などです。

実際に自分がそこに就職している姿をリアルに想像できれば、自ずと心配なことや不安なこと、逆にやってみたいことや挑戦したいことが見えてくると思います。それを率直に質問すれば良いのです。

くれぐれも、「有給は取れますか?」や「ボーナスはどのくらい出ますか?」など、自分勝手な、どうでも良いこと質問をしてはいけません。また、「勉強会はありますか?」のような自分のキャリアアップについての質問も心証を悪くすると思います。面接官からすれば、あなたのキャリアアップなどどうでも良くて、あくまでうちに貢献してくれるかどうかを見ているからです。そのため、貴院に貢献したいことを暗に示しているような質問であればベストだと思います。

理学療法士国家試験は、あくまで通過点です。理学療法士になってからどうするのか?
就職活動は、それを考える良いきっかけとなるかと思います。

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